或る二世経営者のホームページ ~香山廣紀 かく挑み、かく歩む。~

香山草紙 エッセイ集


  70. ~私の生き方・考え方~ 『仕事の成果=能力×意欲×システム』

もう二十年以上前になると思うが、ある研修会のとき講師から教わった一説である。それ以来私は自分自身の言葉として随分活用させてもらっている。私がこの 30年余り企業経営に携わってきた中で、様々な経験や得た知識から纏めたものに、企業経営に関する基本的なものの考え方として「十八カ条の憲法」と称する ものがあるが、その一項目にも加えさせてもらっている。
その配分は能力が40%、意欲が40%、システムが20%だというのである。頭でっかちのエリートはとかくシステムに目を執られがちになりその構築ばかり にはやるが、たかだか20%で能力や意欲のせいぜい半分であり、しかも厄介なことに意欲はある日突然『ゼロ』になるのである。この公式の最大のポイントは 決して『足し算』ではなく『掛け算』なのである。而して、意欲がゼロになれば当然仕事の成果はゼロになる。
こう考えれば思い当たる節はある。例えば、最愛の恋人との別離、子供の病、或いは自分の体調不良、母親の死、クライアントとのトラブル、上司または部下と の不調等々、モティベーション即ち意欲が限りなくゼロになる要素はその辺いくらでもある。
我々企業経営に携わっている者の責任は重くて強い。意欲を上げる努力は勿論であるが、少なくとも下げる言動は慎むべきである。
 

●PHP研究所『2007年トップが綴る仕事の指針・心の座標軸』掲載文