或る二世経営者のホームページ ~香山廣紀 かく挑み、かく歩む。~

香山草紙 エッセイ集


  64. 初出式

昨年に引き続き、今年もネットワーク企業各社合同で初出式を行いました。数年前までは私の中では全く考えも及ばないことでした。私と八幡建設と云う会社は 多少関連はありましたが、別会社でありライバル企業の一つくらいの感覚でした。それほど規範も違えば企業文化も異質でした。
運命の悪戯と云うか、2003年の7月に私は八幡建設の社長を引き受けることになりました。
八幡建設は私の父と私の妹婿が仲良く機嫌よく普通に経営していってくれればいい、と心底願っていました。異変に気がついたのは1年前の2002年8月頃で した。企業経営における普通という感覚を逸脱する事態や事実が発覚し、当時再三にわたって二人に諌言しましたが聞き入れられませんでした。私は諦めパナ ホーム兵庫を守るためにあらゆる手段を講じ、八幡建設が仮に倒産してもその影響が出来るだけ及ばないような財務戦略を展開しました。しかし、父である会長 が2003年6月に、妹婿に経営の第一線から身を引くことと、私には八幡建設の社長就任の決断を言い渡しました。
正直私にとっていい迷惑でした。パナホーム兵庫の経営だけでも大変難しい局面であるにも関わらず、15年以上もほとんど経営に携わっていないし、規範も文 化も違い、義父子二人がやりたい放題の経営を行ってきた会社を、今さら「お前やれ」と言われても全く自信はありませんでした。
私は集団には『理念』が、人間には『哲学』がなければならないと思っています。『理念』がなければ集団は烏合の衆と化し、『哲学』を持たない人間は彷徨う ことになります。八幡建設の社長に就任と同時に執り行ったのは『理念』創りです。パナホーム兵庫にはありますが、八幡建設には理念らしきものはありません でした。理念創りだけのプロジェクトチームを結成し1年間かけて練り上げました。
「私たちは、私たちの住む地球を愛し"お客様を抱きしめろ!"を合言葉に、地域ナンバーワン企業を目指します」が、新企業理念です。後は魂を入れるだけで す。やっと八幡建設にもかすかではありますが一筋の光が見え始めました。
今、八幡建設、パナホーム兵庫を中心として8つのネットワーク企業があり、その資本金を合わせますと、3億6,445万になり、従業員は320人、年商は 170億、利益は3億です。これを3年後には売上300億、利益15億にしようと云うプロジェクトが各社を越えて結成され1年が経過しました。多少会社間 でばらつきはありますが、確実に前進しております。一番感じるのは私が予想もしなかった相乗効果が生じ、それぞれの企業が明るく生き生きして参りました。 それは大変嬉しいことです。今後とも皆様方の末永いご支援を心よりお願い申し上げます。