或る二世経営者のホームページ ~香山廣紀 かく挑み、かく歩む。~

香山草紙 エッセイ集


  41. 原点復帰の経営

今年ほど厳しい気持ちで新年を迎えるのは余り例がない。未だ我が社における3月末の数字も正確には見えてこないし、日本もデフレ経済からの脱却の糸口さえ つかめていない。小泉内閣にも国民は少々懸念を抱くようになってきた。世情も不安で家族という一つの絆さえも危うくなっている。
もう12~3年位前になるであろう。CSという言葉が耳新しい頃に導入し、社員の意識調査を行い、それに基づいて研修プログラムを組み、約2年程時間を費 やし徹底を図った。その後約2年おきに社内の意識調査をしその浸透度を確認した。私はこれで我社はどこよりもCS経営に早く着手したのだから、徹底され完 成され大いに発展すると確信したのである。事実、業績は増収増益を繰り返し、パナホームグループ利益額NO,1に2年続けてなり、パナホーム兵庫の名は単 にグループだけでなく全国でも知られるようになった。
しかし、それは私の勘違いではなかったかという疑問が一昨年あたりからよぎり始め、昨年9月にそれを確認したのである。その時は自分の中において俄かには 信じたくなかったが、今は事実であると認めざるを得ない。「お客様のため」本当にそうか?それに基づいた行動を取っているのか?自問自答する日が続いた。 私が我社にそんな疑問を持つきっかけになったのは、私に届いた一本のテープだった。私自身2回見直し、あるプロジェクトでもメンバーに見てもらった。
ダムの水が満杯の時は何も気付かなかったことが、水が減ってくると様々なゴミや瓦礫や汚物が目立つようになる。とそのテープは語っている。どこかで聞いた セリフ、つまり私が日頃言っている言葉そのものであった。私は知っていたが解っていなかった、解っていたが行動していなかった、ことに気が付き愕然とし た。私は先ず出来ること、お客様に直接会い、とにかくお礼を言ってまわろうと決め、昨年来のお客様訪問につながったのである。
原点に返ろう、お客様に今何をすることが最も利益になるか考え行動しよう。
今現在、私の心の中にはそれしかない。業績は必ずついてくる。信じよう。