或る二世経営者のホームページ ~香山廣紀 かく挑み、かく歩む。~

或る二世経営者の挑戦


終章 ~それからの「或る二世経営者」~


Ⅳ カーペンターズ兵庫の章

カーペンターズ兵庫は、リフォーム兵庫の一年後に設立した企業である。分社第一号のリフォーム兵庫の企業運営に手ごたえを感じた私は、サンホーム兵庫の社内に澱んでいる空気を一掃したかった。

  様々な社内研修やプロジェクトを通じて、CSの浸透を図ってきたが、どうも私の意図が末端まで行き届いていないもどかしさを感じていた。それは最も大事な 建築現場で顕著に表れていた。営業・現場管理者・お客様の三者が上手く流れていない。その原因の大半が、現場管理者のマインドとコミュニケーション力の欠 如にあると実感した。勿論個人差があり、兼ね備えている管理者もいる。

 現場管理には7つのマネジメント手法がある。①工程管理②原価管理 ③品質管理④安全管理⑤近隣対策⑥下職管理そして⑦顧客管理である。実は、マインドとコミュニケーション力が欠落している管理者は、①~⑥までのマネジメ ントは出来るが(訓練をすれば出来るようになる)⑦が出来ないのである。お客様のマネジメントはヒュウーマン力のない人間では、いくら訓練しても無理なの である。

 その当時15人ほどいた現場管理者のうち、⑦すなわち顧客管理の出来る現場管理者と、比較的苦手な現場管理者の二つのグループに分け、顧客管理が出来る管理者は、サンホーム兵庫にそのまま残し、他の管理者と社員大工を合わせた別法人を設立することにした。

  カーペンターズ兵庫という名称は、明石大橋を走行中に閃いた。初代の社長には細田氏を選んだ。(その後彼は新光建設の代表権を持った専務・ニューマテリア ルの専務・兵庫プレカットの社長・そして現在はサンホーム兵庫の専務と、彼は私の半ば我侭とも言える要請に常に二つ返事で応えてくれた。少々欠点もあるが 心から申し訳なく思い感謝している。)カーペンターズ兵庫の組織は、社員大工集団である技能課と現場監督集団の工事課に分け、サンホーム兵庫が請け負う金 額の現場工事分、すなわちメーカーから購入する部材費を差し引いた額に、%を乗じた部分を発注する取り決めをした。現在はサンホーム兵庫の請け負った粗利 額を、請負者であるサンホーム兵庫が85%・カーペンターズ兵庫が15%で按分しており、管理手数料として計上している。技能課は発展的に解消し現在は3 人である。残りの7人は大工として独り立ちをし、今やしらさぎ会(パナホーム兵庫の下請け協力会)では大工職の中心的役割を果たしてくれている。カーペン ターズ兵庫の設立当初も私は、意識して冷たく対応した。それが最終的には自立を早めたと思っている。営業からは勿論、お客様からの不満クレームは殆ど耳に 入らなくなった。

 カーペンターズ兵庫という組織体は、CSを極めた究極の組織体なのである。